ファイナンシャルプランナーが教える、独立時のお金の注意点(後編)

人生100年時代。
残りの人生がまだ65年もあるということに気づいた35歳のえりか。
お金のためと思って仕事をしていたけれど、
本当にこれでいいんだっけ?と、自分の人生を見直し中。

副業についていろいろと調べていくうちに、
会社で働き続けることが全てではないと知ったえりかは、
ママの独立支援に詳しいファイナンシャルプランナーの黒須さんを訪ねました。

登場人物

黒須先生

女性を中心に、一生涯を見守るFPとしてmoney&キャリアのコンサルティングを行う。幸せになるためのお金の知識など幅広い資金計画とライフプランのアドバイスを手がけている。

えりか

自覚症状なし!買い物大好き女子。ちゃんとしてるつもりなのがややこしい。

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Never too late!特別なスキルがない40代でも独立はできる

独立前のお金の話:領収書はとりあえず保管!

独立するにあたって、お金周りで気をつけた方がいいことはありますか?

まず会社に勤めている間の独立準備中に発生した費用は、領収書をもらって保管しておきましょう。
「開業費」として、独立後に「減価償却」できる場合もあります。

「減価償却」になると何がいいんですか?

独立すると、これまで会社がやってくれていた年末調整を、毎年1月から3月に「確定申告」として自分で申告する必要があります

聞いたことあります。

確定申告では利益に応じて、その年の所得税と、翌年度の住民税が決まるのですが、利益が高い方が税金は高くなるので、経費として申請できるものはできるだけ申請することで節税になるんですよ。
特に、「開業費」は開業した年だけではなく、5年以内であればいつでも申請することができるので、結果的に節税することも可能なんです。

分かるような分からないような…。

例えば年間の売上が300万円だったとして、経費が0円だったら利益は300万円
でも経費が200万円だったら、利益は100万円ですよね。
この利益に税金がかかるので、大きく違いますよね?

なるほど!

全て開業費として認められるとは限りませんが、可能性はあるので取っておくといいですよ。
領収書の宛名は自分の名前でOKです。

関係ありそうな出費はとにかく領収書をとっておけばいいわけですね。

独立前の注意事項として、お金の話ではないですが、保育園によっては会社を辞めると入れなくなるところもあります。
独立する前に必ず確認しておきましょう。

いざ会社を辞めて自分で事業やろうと思ったら保育園に入れないなんて、悲劇でしかないですね…。

独立後のお金の話:
ドサッとくる各種税金の請求にご用心!

独立後についてはいかがですか?

初年度の収入が100万円程度になりそうなのであれば、夫の扶養に入ることをオススメします。

100万円を超える場合は入らない方がいいんですか?

そうですね。
まず100万円を超えると住民税103万円を超えると所得税が課されます。
150万円を超えると夫の年末調整の扶養控除ではなく、配偶者特別控除に切り替わることになるんですが、詳細は長くなるので割愛します。

難しそうなので割愛してもらって大丈夫です(笑)。
ひとまずは「100万円くらいなら夫の扶養に入るとお得」ってことを頭の片隅に置いておきます。

それでいいと思います。
プライドが邪魔をして「夫の扶養には入りたくない」って人が結構いるんですけど、出て行くお金のことを考えたら絶対に入った方が税金の支払額が少なくて済みますよ。

へ〜。
私は全然気にしないけど、たしかに気にしそうな友達はいるなぁ。

なお扶養に入るなら、12月で会社を辞めるのがベストです。
その年の収入が130万円以上あると入れないこともあるんですよ。

他にも何かありますか?

あと要注意なのが、退職後にどさっとくる各種請求です。

え、何の請求ですか?

住民税や健康保険、年金などです。
会社員であればお給料から差し引かれていましたが、会社をやめてしまうと自分で支払わなくてはいけません。
また、退職時の収入の関係で、自分で国民年金や、国民健康保険に加入する場合も自分で払わなくてはなりません。

特に住民税や、国民健康保険は前年度の所得で計算されていますので、請求がきてびっくりなんてこともありますので、辞める前にその分の金額を用意しておいたほうがいいでしょう。

たとえ収入がゼロであったとしても、前年度の収入に応じて請求されるのか…!

思わぬ出費にならないように、これらのお金は必要経費として、事前に用意しておきましょう。

急に請求きたら白目向いちゃいそうです…。
事前に知っておくことが大事ですね。

世帯年収の中で自分がいくら稼ぐ必要があるのかを把握しよう

独立したらこれまで会社がやってくれていたお金周りのことを自分でやらなきゃいけないし、お金への意識が変わりそうですね。

会社員だと銀行口座に入ってきたお金は全て収入ですけど、独立すると“収入=所得”ではないですからね。
経費という視点を持つ必要があります。

場所代とか、備品とか、自分で手配するんですもんね。

それに大前提として、フリーランスはお金について守られていないんですよ。
仕事が安定するまでは、収入はどうしても不安定になります。

そうなんだぁ。

例えばコーチングの仕事をするとしたら、毎週受講してもらえる工夫をするとか、お友達紹介をしてもらうために特典を用意するとか、安定して収入を得るための仕組みが肝になります。

リピーターがいれば収入は安定しますもんね。
でも最初からまとまったお金を稼ぐのは難しそうだし、やっぱり私には無理かなぁ……。

いえ、方法はいろいろありますよ。
不足分はアルバイトで補うこともできますし。

そっか。
何も本業一本に絞る必要はないのか。

まずは世帯年収の中で、自分の収入がいくら必要なのかをきちんと把握できるといいですね。

共働きで生活している以上、最低限の収入は担保しないとですもんね。

実際に独立しようと思っている女性がパートナーからよく言われるのは、「稼げるの?」だそうでです。
最初は思うように稼げないことが多いですから、不足分をどう補うのかを考えておけると安心ですよ。

そこまで考えてれば、家族も応援してくれそうな気がします。
独立なんて私には無縁の話だと思ってたけど、選択肢の一つとしてありかもしれないですね。
今日はありがとうございました!

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取材協力者

TEXT:mamachari編集部

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