2018.08.31
めんどくさがりなあきえは、
いいらしいと分かっても、なかなか行動しない。
なんとなく貯金はしておいた方が良いと思い、
生活費から余ったお金を貯金へまわしている現状。
ふといまの貯金額で大丈夫なのかな?と不安に思い、
CFP®の杉山夏子さんの元を訪れました。
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登場人物
杉山先生
お金の相談数は年間50組以上!
日本FP協会 CFP®資格を保有。
あきえ
38歳、正社員・WEBデザイナー
世帯年収600万円(旦那200万円・あきえ400万円)
子供1人・4歳男
貯金300万円(別で学資保険200万円契約)
投資経験なし
では、最後に必要なお金を蓄えるときのポイントを解説します。
貯金の効果的な方法を知りたいです。
お金を蓄える方法は、貯金だけではないんです。
あきえさんはいま38歳ですよね。
定年まで22年もあります。
それなら複利を活用すると良いと思います。
複利?
もともとのお金が100万円あって、仮に金利2%の銀行に預けたら1年で2万円の利息がついて102万円になります。
その1年後には、102万円に対して2%の利息がついて、2万400円の利息がついて、104万400円になります。
だんだん増えてますね!
あきえさんが何もしなくても複利効果によってお金が増えているんです。
ただし、いまの銀行金利は2%よりもはるかに低く、0.01%です。
なので複利効果はないに等しいレベルです。
どこだったら複利効果を得られるんですか?
貯蓄ではなく、投資ですね。
え、投資ですか。
投資の基本は安く買って、高く売ることですが、毎日売買して稼ぐには膨大な情報と分析が必要です。
そんなことをしている時間はありませんよね。
ないですね。
育児と仕事でいっぱいです!
なので、それを積み立てる仕組みにしてあとはほったらかしにするんです。
金融庁の試算ですが、積立で20年つづけて日本の株式と債券に分散して運用するとお金がプラス138%、つまり約1.4倍になります。
1.4倍!すごい!
積立で投資することによって、貯めること・増やすことを一気にやってしまえるんです。
大事なのは2、3年で必要になるようなお金は運用にまわさないことです。
貯めると増やすが一気にできるってすごい良いですね。
相場が下落したときにこわくなってやめないことが大切です。
損した!と言う人はほとんどが下落相場でやめてしまった人です。
積立をはじめたらずっと続けること!
わかりました!
あと、投資をはじめるとお金を増やすことに集中してしまいますが、本来は使いたいときに使えるお金じゃなければ意味がないですよね?
そうですね、増えても使えないんじゃ意味ないですね。
ですよね。
なので、使うときのことを考えて1つにまとめずいくつかに分散して投資するようにしてください。
例えば1つの投資信託にしか投資していない場合だと、その投資信託が下落しているときには現金化したくないですよね。
下落してるときっていうと、買ったときよりも値段が下がってるってことですか?
そうです!
上がってくるまで待たないと損しちゃうので待ちますね。
でも、5つの投資信託に分散して投資していた場合、買ったときよりも値上がりしている投資信託があれば、それを売却して現金化できますよね。
なるほど!
投資をするときは、長期・積立・分散、これがポイントです。
長期・積立・分散。
覚えておきます!
あとは、税制優遇制度がいくつかあるので、それをしっかり活用しましょう。
夫さんのお仕事が安定してきたら、iDeCoの活用をおすすめします。
どうしてiDeCoがいいんですか?
夫さんは個人事業主としてお仕事されていますので、国民年金しか加入されていません。
その場合、65歳から受け取れる年金は年間72万円、毎月6万円だけになります。
毎月6万円ですか?
少なすぎますね…。
さらに今後、少子高齢化によって年金の受給額は減っていくことが予想されるので、夫さんが受け取るときにはもっと低くなっているかもしれません。
悲惨ですね。
iDeCoは自分が自分のために備える年金です。
夫さんにはお仕事を頑張って頂いて、収入があがったときにはiDeCoを活用して、税金を安くして老後資金を蓄えてもらいましょう。
わかりました!
わたしはiDeCoを活用しなくてもいいんでしょうか?
あきえさんも活用されると良いと思います。
所得税が安くなりますので。
ただし、60歳まで引き出さなくても大丈夫なお金を入れるようにしてくださいね。
はい!
あきえさんのご家庭は、夫さんの収入がこれからどうなるかが鍵になります。
お仕事が安定して収入があがれば、運用方針も変わると思いますので、状況が変わりましたらお気軽にご相談くださいね。
すっごい頑張ってもらおうと思います!
すっごく勉強になりました。
ありがとうございました!
取材協力者